意外なところの空気汚染

Financial Times 2019年9月15日のHow safe is the air we breathe?という特集記事で(URLリンクがうまく貼れずすみません)、各国大都市の特派員が大気汚染モニターを付けて生活するというものがあった。決して目新しさはないし、どの汚染物質について論じているのかあいまいな記述は問題だが、結構知らないこともあった。

北京はだいぶましになって、空が見える日も増えたけど、やはり各国の中では突出している。ナイジェリアの首都ラゴスでは、数時間の車通勤の間に高い値が出た。

面白いのはロンドン。外を歩いても、自転車に乗っても、バスに乗ってもなかなかメーターが改善しない。特に、混んでいる道を歩いているときは、ディーゼル車などの影響でPM2.5の値が高くなる。でも地下鉄に乗ったときが最悪だった!電車のブレーキの煤などが発生源とみられる。特にノーザンラインは、地下深いので汚染が進んでいるという。また時期によっては、イングランド南部では農薬でアンモニア系の大気汚染もある。

そういえば…こないだイギリス出張の帰り、ロンドンWaterloo駅の近くに泊まったので、そこからピカデリーラインでヒースロー空港まで行った後、鼻をかんだら真っ黒でビックリ!Waterloo界隈を歩いているときなのか、ピカデリーラインに乗っていたときなのかは不明だが、記事を読んで納得。電気で走っているから排ガスはないでしょ。とおもったけど、ブレーキでしたか。

こんなに鼻が真っ黒になるのは、最近の北京ですらなく、数年前のニューデリー以来かなぁ。あと、国内某所に住んでいた時も自分の部屋の通気口が真っ黒になってて嫌だったけど。

で、日本の地下鉄はロンドンより新しいし、車両も性能がいい…と信じたいが、銀座線とか丸ノ内線とかはあまりよくないのかなぁ。。
と思ったら、やっぱり話題になりかけていた。既にこんなNHK記事が。
車輪、レール、ブレーキ部品、パンタグラフが摩擦で削られて、鉄や銅などを含むPM2.5が発生している可能性があるとのこと。
地下鉄で高濃度のPM2.5 なぜ?|NHK NEWS WEB

そしてNYでは、レストランの厨房やラベンダーオイルを焚いているときの室内環境汚染、新しい家具の化学物質による汚染が意外とひどいという。

地下鉄を避けようとして自動車通勤して事故に遭うなど本末転倒だ。いずれにしても過度の心配は禁物。
でも自衛手段はとれるし、自らの健康にとっておそらく食生活などよりも大きなインパクトを持つかもしれない。